残暑きびしい折ですが、お盆も過ぎたので8月27日(木)、師匠の三浦さんと秋田駒ヶ岳に行ってきました。平日、8合目までの交通規制が解けた8合目から朝7時前に出発ですが、すでにぬけるような青空で標高1,200m超えでも20度あるかも!です。
駐車場脇でウメバチソウが山盛り咲いています!
ノコンギク
ハンゴンソウ
ハクサンボウフウ
まだ登山道に入っていないのにお花てんこ盛り(^_^)
夏花などはいくらか省略していきます。
一般道をそれて、硫黄鉱山跡を登る旧道コースへ。
エゾシオガマ
ヤマハハコのてんこ盛り
ザレ場を登り切ると笹森山の向こうに乳頭山。
ハクサンシャジン
ベニバナイチゴがきれいな実になっています
サラシナショウマ
タカネアオヤギソウ
そしてこのコース、この時期最大の見物はオクトリカブトの群生。咲き始めのピカピカした怪しい青が印象的です。
急坂を上り詰めて、浄土平にでるとタチギボウシ
エゾオヤマリンドウ。秋らしくなってきました
ミヤマリンドウも残っていました。これはイワオトギリ。
雪消えの遅い阿弥陀池小屋への道にはダイモンジソウ。
浄土平から阿弥陀池越しに横岳。
北東には岩手山
横岳まで登ると、何と岩手県側は一面の熱い雲海の下!
奥羽山脈の連なり、いわゆる県境で雲がピッタリと止まっています。
動画を見てもらうと一目瞭然ですが、雲のある岩手側・太平洋側から爽やかに風俗5mほどの風が吹いているのがわかるかと思いますが、まぁ本当に爽やかでスッキリした風なんです。秋田側・日本海側に奥羽山脈を越えて流れ落ちていきます。
その風が 秋田側・日本海側に奥羽山脈を越えて流れ落ちていくと、乾いた熱せられた東風(だしかぜ)となり、日本海側を高温に導くフェーン現象が生まれるのですね。
日本列島の背骨に立って、仙北平野の豊かさをはっきりと実感できました。
駒ヶ岳の麓、田沢湖町生保内に伝わる「生保内節」は
吹けや 生保内東風(おぼねだ~し~) 七日も八日も
吹けば 宝風~~ ヨォオォオ 稲実る
という歌詞ですが、もうそのまんまの光景を体感させてもらいました。
秋田県でも県南の仙北平野・横手盆地といわれるところは、大豪雪地帯にもかかわらず、世界に類をみない人口の密集した都市生活が営まれている地域といわれますが、雪の深さはあってもこの夏の暑さが暮らしの源にあるのですね。
大焼け砂を下りながら、標高の一番低いところからいく分雲が流れるもののほとんどが山脈に遮られます。なかなか見られない光景をみせてもらいました。
カメラを秋田側に振ると見事に晴れ渡っています。
コマクサもほぼ終盤ですが、がんばっている株も見つけられます。
コマクサに替わってオヤマソバがモリモリ。ここでは山盛りにみることができますが、けっこう稀少な植物のようです。
大焼け砂からムーミン谷へ。チングルマもみんな風車となり、ハクサンシャジン、ヤマハハコ、エゾシオガマなど道沿いにほどよく群れて楽しませてくれます。
ムーミン谷の最鞍部はサラシナショウマ、エゾニュウなどがモリモリです。
男岳分岐への急坂にとりつくと、まだきれいな花のハクサンフウロが残っていました。
いつ来てもなかなかに登りご応えのある急坂です。フウゥ
分岐まで登り切って阿弥陀池越しの岩手山。
今季はじめて新道を歩き、田沢湖の全貌を見下ろします。
ダラダラと下っていくと途中、トリカブト咲き乱れるのでした。
山の上も残暑きびしく、強い日差しにさらされましたが、太平洋高気圧のもたらす日本海側への夏の恩恵を実感できた山行でした。
9月の入ると少しづつ山は燃えて(紅葉)いきます。それも楽しみだ!