今日11月23日(木)、当店の「酒林」(さかばやし)を掛け替えました。
「酒林」とは、大辞泉によると、
酒屋の看板として、杉の葉を球形に束ねて軒先につるしたもの。酒の神ともされる奈良県の大神(おおみわ)神社が杉を神木とすることにちなむといわれる。さかぼうき。さかばた。杉玉。杉林。
とあります。
奈良三輪山の大神(おおみわ)神社は、京都の松尾神社と並び酒の神が祀られています。
20年ほど前に訪れましたが、背後に山をひかえ、荘厳で立派な杉林に囲まれたすばらしい建物でした。
「とっさの日本語便利帳」の解説によると、「酒林」造り酒屋の軒下などに吊り下げられている、杉の葉を束ねて球状にした一種の看板。杉玉、酒箒(さかぼうき)、酒旗(さかばた)などの別名もある。古く中国から渡来したといわれ、あちらでは酒林と青と白い布の酒旗が酒屋のシンボルであった。
とあります。
そう、本来は造り酒屋が玄関の軒先にかけるもので、新酒をしぼったときに新しいものと掛け替えます。
ちょうど1年前につり下げた酒林は、きれいに枯れてきています。
新しい酒林は、みずみずしくてきれいですが、杉の葉っぱが水分を持っているので、けっこう重い(笑)。10kg位はあります。
1年かけていると半分以下になります。
昨日、11月22日が地元「出羽鶴 新米初しぼり」の発売日で、新米新酒の初入荷ということで、当店ではこの発売に合わせて掛け替えることにしているのです。
今年の「酒林」は、「出羽鶴」の蔵人で麹担当の戸部君が作ってくれました。
例年は年配の「出羽鶴」のOBにお願いしていたのですが、戸部君が弟子入りして作り方を教えてもらったのだそうです。
作り手も若返りながら、伝統をつないでいきます。