3日(日)の定休日、晩秋に近くなり、標高1000mを越える山はもう冬なので、紅葉も楽しめる低山ということで、山形県との県境となる「甑山(こしきやま)」に行って来ました。
山の師匠の三浦さんによると「日本百低山」の候補にも選ばれているらしいですが、低山のわりに一筋縄ではいかない山です。
10年以上前、初めて連れてもらってきたときは雨で林道が壊れ通行止めで、4kmほどの林道を歩いて登山口にたどり着いたこともありましたが、今回はダートの林道に入ったすぐからもう雨で道が流され、車高の低いクルマは危なくて通れないくらいの破壊具合で、マジヒヤヒヤでした(;゜ロ゜)
登山口からスタートすると、まもなく沢を2回渡渉するのですが、濡れた岩の斜面に切ってある道に落ち葉が重なってほどよく危険を感じます。
山と渓谷社の「秋田の山登り」には、初めての人はのどの渇きに気づかないほど緊張するルートである。と、書かれていますがホント、そうです。
今回は単独行なので、特に滑らないように足場をしっかり確認しながら慎重に進みます。
だいぶ葉は落ちてきていますが、所々いい色合いです。
ウイルソンカツラ。
朽ち果てた根元から新しい樹が2本伸びています。
落雷で焼けてしまったそうですが、中は空洞になっていて4~5畳敷き位の広さがありそうです。
この地域を象徴する樹だったんでしょう。
前回来たときにはなかった標識がありましたが、クマさんにかじられたか引っかかれたか、痛々しい・・・。
名勝沼。
もう数日早ければ、見事な紅葉だったことでしょう。
名勝沼を過ぎると、男女のコルまで急登が続きます。
息を整えながら登っていくと、先行の3人組に追いつきます。
お先にどうぞ、といわれて追い越したとたん「あっ、あそこ! ナメコでねが?!!」という大きな声。
「おぉ、すごいな!」と登山道から少しよじ登ってザックから袋を出してきのこ取り(^_^)
30分ほどですが、なかなかの急登をのぼって男女のコルにたどりつき、山形側からのぼってきていたグループとお話ししていたら、女甑山(めこしきやま)のほうが大変だから、先に男甑山(おこしきやま)に登るということだったので、自分も右ならえで男甑山へ。
少し登ったところから振り返った女甑山。
まぁ、見事にそそり立っています。
甑山は男甑山と女甑山の男女一対の奇岩の双耳峰で有名なのです。
秋になって太陽の日差しが斜めになって、陽の当たるところと日陰の差が激しい。
かなりの急登になります。
足場はありますが、段差激しく、足の短い自分は一苦労。木の根っこをつかんで三点支持で慎重に登ります。
眼下に色づいた森が広がります。
やっとたどり着いた男甑山の象徴、烏帽子岩!
山頂周辺は紅葉終わっていますが、眼下はまずまずです。
見応えはありますが、今年の色づきは今ひとつかも?
お昼近くになって日差しが戻ると、輝きを増します。
振り返ると、鳥海山。
枝を切り払ってくれていますね。感謝。
あとから登ってきた人と話していたら、先に女甑山に行ってきたとのこと。
足場少なく、ズルズルの急登が続き、男甑山より大変だった!とのこと。
今日は単独行だし、危険な道はやめようと、戻り返さず、県境コースという尾根伝いのルートを選択。
危ない箇所はありませんが、写真では感じられない斜度を下ります。
木々の切れ間からのぞいた女甑山。
だいぶ日が当たり始めました。
周回しても4,4km。時間にしても3時間半ほどですが、急登だらけの登りごたえのある山です。
登山口の戻って見上げる男甑山。
この林道は江戸時代、矢島、本荘、亀田の各藩が参勤交代に使っていた古道で、実に趣のある道です。