8日(火)ガスで登れなかった鳥海山、12日(土)にリベンジでねらっていましたが、天気予報が当初よりも回復遅く、海側からのルートだと風とガスでコンデション不良も予測されたので、内陸側・祓川登山口から登ってきました。
朝7時前に登山口駐車場に着いたのですが、駐車場はほぼ満車。残り数台のところで滑り込みました。
いくらかの風と強すぎない日差しでまあまあのコンディションですが、気温は高く標高1000mで10度近くあるのではないでしょうか?雪は融けて重く、滑りにはストップ雪になってしまいそうです。
祓川神社上部の斜面を登ると日本海側への視界が開けます。
最初の急斜面を登り切って一汗かくと、目の前に鳥海山の山容が一気に近づいてきます。
山頂付近にあたった雲が流れ散り、暴風の予感です。
七ツ釜避難小屋下の急斜面を避けて、猿倉口登山道沿いにルートを変えたので、スキーで登るにはこちらはオススメです。
避難小屋が近づいて山頂がまた見えてくると、雲が降りかかってくるような神神しさです。
七ツ釜避難小屋付近まで約1時間半。気持ちにも体にもまだ少し余裕があります。
でもね、鳥海山はここからが長いんです。おまけに気温が上がって雪がべたつきだし、スキーシールにまで張りつきだしてよけいな労力がかかり出します。
まずまず順調だったのが、いよいよだるまさんが転んだ状態になり、数歩足を進めてはハーハーゼーゼーの繰り返しになります。(笑)
いくらか近づいてきた山頂直下の舎利坂には、たくさんの登山者の点が!
数百回の一人だるまさんがころんだを繰り返して、3時間30分越えで、鳥海山の七高山山頂。
一昨年は軽いツアースキーをはいて4時間超え。去年はスパイク長靴で4時間でしたから、パウダー用のファットスキーでこの時間は自分にとっては上出来でしょう。
何にもトレーニングしていませんでしたが、4月に八甲田と森吉山に行ったのがよかったのでしょう。
山頂は人でいっぱいなので、写真を撮ってもらうのには困りません。(笑)
久しぶりの新山。
千蛇谷越しの外輪山~象潟側日本海。
酒田側の外輪山。向こうに月山があるのですが今日はあまり見通しがよくありません。
山頂部では海側からの風が間断なく吹き付けるので、少しおりて風から避難しての休憩。
下を見下ろすと、続々とあがってきます。
休息、昼食後はスキーからシールをはがし、ザックにしまいワックスをかけ、スキー靴を締め直してウエアを着替え、ゴーグルをして滑走開始。
やはり雪は重くストップ雪で、さほどスピードは出ていなくても、いつ雪に引っかかるか気をつけていないといけないので、足への負担が大きい!
舎利坂を一気に滑り降りると、もう両足の太ももはプルプルし出し、クッと雪に引っかかるとふくらはぎがピキピキ悲鳴を上げます。
いやぁ、この体の痛みが自分で登って滑るBCスキーの醍醐味です。
ふり返って山頂。写真右側の山頂部分から左側斜面を滑ってきたわけです。
足もほとんど使い果たし、グダグダと七ツ釜避難小屋まで下りてきました。
雪面は溶けるとスプーン状に波打ってくるので、まっすぐ滑るにも脚力が必要です。
脱力スキーで祓川避難小屋や駐車場が見下ろせる地点まで下りてきました。
回りのスキーヤーもけっこういっぱいいっぱいになっています。(笑)
標高差1,000mを距離4,5km(直線だとほぼ4km)で登るので、平均斜度が20~25度、頂上直下は30度を超える斜度をひたすら登るこのコースは、自分にとってはスキーシーズンのハイライトであり、滑り納めでもあります。
また、きたるべき夏山シーズンへの体力度テストの最初の試練の場でもあります。
体も心臓も気力も昨年より余裕があるようなので、少し安心しました。
もう少し春スキーを楽しんでから、夏山に移行します。
駐車場から下山途中の雪の壁。
猿倉方面へ急下降する道路を数曲りすると、谷沿いに鳥海山が開けます。
さらに下りると、芽吹きのはじまったブナ林の上に山頂が顔を出します。
猿倉集落まで下りてくると、田起こしのまだはじまっていない田んぼの向こうに鳥海山が輝いています。
いつ来てもスゴイ光景です。
フォレスタ鳥海で汗を流し、百宅そばの「ももや」で冷や掛けを軽く食べて羽後町経由で帰宅。
今日もすばらしい山行でしたが、その日は夜まで全身筋肉痛でした・・・