27日(木)、前日までの雨上がりで登山天気予報も曇りでしたが、三浦師匠と協和の進藤さんと連れだって、鳥海山・湯の台口から登ってみました。
山形県遊佐町からの登り口なので、うちから車で2時間以上の道のりです。
夜明け前に家を出て、登山口に午前6時過ぎに到着。6時30分スタートです。
登りはじめて1時間あまり。八丁坂の途中から振り返ると、山形の山並みです。
上の写真に見えている山小屋は登山口から20分ほどの所にある「滝ノ小屋」といって、酒田の高校登山部が管理している立派な山小屋です。
標高1,300m台にはエゾオヤマリンドウ、ウメバチソウなどもまだ元気に咲いています。
ジグザクの八丁坂を登り切る頃には、酒田市を中心とした庄内平野と日本海が顔を出します。
八丁坂を登り切って上を見上げると、雲がすぐそこまで迫っています。わずかに残る雪渓も隠れそうです。
標高1,550m、河原宿小屋着。過去山小屋として営業していた小屋ですが、今は廃屋です。その影には立派な公衆トイレが建っていました。
当初の計画では標高2,00mの鳥海山外輪まで一気登りし、その後山頂には向かわないで稜線を鳥海湖方面に下りて千畳ヶ原の草紅葉を歩いて、月山森を通って河原宿まで戻ってくる、というロングコースを想定していましたが、この厚いガスの中に突っ込んでも仕方ないと、月山森・千畳ヶ原コースに直接向かうことにします。
コースを左に切った途端、鮮やかな濃草紅葉が広がります!
もう数日待つと、もっと鮮やかな色に変わりそうですが、十分に色づいています。
草紅葉の斜面越しに庄内平野と日本海。
月山森の山頂分岐までは、木道もきちんと整備されていて景色はいいし、歩きやすいし、上等なハイキングコースです。
ところが、千畳ヶ原に下る道にきた途端、驚きの岩だらけ・直降り・まるで崖下りのきびしいコースが待っていました。
ルート図には岩場・危険のマークが付いていましたが、こういうことか!!と現場を目の当たりにして納得です。
平均では30~40度の傾斜だと思うのですが、枯れた沢の岩だらけで3点支持をしっかりとり、慎重に下ります。
距離500mを標高差150mくらい下りました。いやぁ、鳥海山の新山の登りよりはるかに長く険しくハードでした。今年一番の難易度でしたね!
でも、その先に広がる千畳ヶ原の景色には目を奪われます。ガスが低く垂れ込めてきたのが残念ですが・・・。
下り着いて見上げた岩場。鳥海山にこんなコースがあることにおどろきです。
(しかし、帰りの登りは手の置き場、足場がわかったので、けっこう楽しく岩登りできました。)
ほどよい起伏の戦場ヶ原に突入すると、木道が整備され快適です。
10月に入るともっと色づくのでしょうが、これが見たくて選んだコースです。
左に月山森、右に笙ヶ岳にはさまれた空間から見下ろす庄内平野と日本海は、また少し違った角度になります。
もっと鳥海湖に近い方まで進みたかったのですが、重く垂れ込めてきたガスが雨を降らせてしまったので、カメラのレンズも濡れはじめたので、引き返すことにしました。
息をあげながらも帰りの岩場の登りは楽しく登りましたが、登山口までずっと雨を連れてきてしまいました。
月山森と戦場ヶ原をつなぐ岩のルートはホント、危ないので初心者にはお勧めできませんが、鳥海山の今まで見たことのなかった姿を見せてもらいました。
ガスと雨と一部岩の難コースでしたが、心に残るすばらしい山行でした。
翌日は、岩場で手も使ったので、久々に腕と肩の筋肉にも疲労がありました。(笑)